大阪ラスキン・モリスセンターとは?
能勢に位置する資料館です。19 世紀イギリスで活躍した社会思想家であるジョン・ラスキンと、ラスキンの思想に影響を受け、アーツ・アンド・クラフツ運動を展開したウィリアム・モリスらに関する 3,000点の資料を所蔵しています。
当センターには、ラスキン自身による著作『近代画家論』(第1巻、1843年)の初版本や、モリスが創設したケルムスコット・プレス出版の書籍、ラスキンとモリスそれぞれの自筆書簡など、貴重な資料を所蔵しています。
これらの資料は、在野の研究者であり、当センター館長の露木紀夫が30年以上かけて各国の古書店から収集しました。当センターでは、ラスキンやモリスの研究者を含めた多くの人々に資料を活用してもらいたいという思いから資料を一般公開しています。
John Ruskin
1819-1900
19世紀イギリス、ヴィクトリア朝時代を代表する偉人。前半生は美術批評家、後半生は社会改良家として活躍し、モリスをはじめ、多くのデザイナーやソーシャルワーカーに影響を与えた。
William Morris
1834-1896
「モダンデザインの父」と称される19世紀イギリスの偉人。ラスキンに影響をうけ、アーツ・アンド・クラフツ運動を展開した。後半生は社会主義運動に傾倒し、社会改良についても言及する。
これまでとこれから
大阪ラスキン・モリスセンターは、2006年に露木紀夫の私設資料館として設立され、 2019年に一般財団法人となり、 studio-L と共同で、多くの人々に開かれた施設として再出発しました。施設の改修作業や蔵書の整理作業などは、当センターの活動に共感していただいた地域住民や学生、研究者などの多くの有志と一緒に進めています。
わたしたちの活動
ジョン・ラスキンは、ゴシック建築の装飾より、試行錯誤をしながらものをつくる喜びを感じることの大切さを読み解きました。当センターの活動も「ものづくり」や「ことづくり」の中にある喜びを大切にしながら活動を進めています。当センターの活動に興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
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施設の改修
当センターの敷地には、築100年を超える古民家や蔵、築50年ほどの離れ、広大な裏山を有しています。それらの施設や自然を有効活用するべく、能勢を拠点に活動する建築の専門集団「TEAMクラプトン」と一緒に改修作業を進めています。現在、古民家の改修計画を進めています。
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アーカイブ作業
当センターには、1,500点以上のラスキンやモリスに関連する資料が所蔵されています。現在、月に一度程度、有志のメンバーと蔵書の整理とリスト作り(アーカイブ作業)を進めています。アーカイブ済みの資料についてはご照会いただけますので、書名等をご確認のうえ、お問い合わせください。
※アーカイブ作業は、おおさか創造千島財団の助成を受けて活動しています。
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ラスキン生誕200周年記念シンポジウム
ラスキン生誕200年を記念し、ラスキンの思想から学びを深めその裾野を広げることを目的として、京都芸術大学、Impact Hub Kyotoなどと協働しシンポジウムを開催しました。シンポジウムに至るまでに、ラスキンの思想に影響を受けた講師陣を招き、7回のラスキン勉強会も開催。
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地域連携ワークショップ
能勢で活動する方との関係構築や今後の取組みにつながる地域調査のアイデア出しを目的としてワークショップを開催。能勢の現状を様々な視点から深掘りし、能勢の山城跡などをめぐる歴史ツアー、冬仕事ツアーなど地域資源や日常を活かした今後の活動につながるアイデアが出ました。
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「今に生きるラスキン」展
当センターが収蔵するジョン・ラスキンに関する資料29点を活用した展覧会「今に生きるラスキン」を大阪大学と協働し、大阪大学中之島芸術センターで開催しました。展覧会では、ラスキンの人となりや、芸術への眼ざし、社会への関わり、環境保護への足がかりを明らかにしました。
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里山の保全・活用
当センターでは、5,000㎡の裏山を活用し、自然をゆっくりと楽しめる散策路づくりを、当センターの活動に関心をお持ちの方や地域住民とともに、参加型で進めています。
※里山の保全・活用には、公益財団法人イオン環境財団の助成を受けて活動しています。
視察・見学予約
当センターの来館は事前予約制となります。また、ご希望に合わせた視察プログラムも受け付けていますのでご相談ください。
アクセス
〒563-0372
大阪府豊能郡能勢町山辺1055
・駐車場あり(2台)
●電車+タクシー
・阪急宝塚線池田駅より国道173号線で約40分
・能勢電鉄山下駅より約20分
●バス+徒歩
能勢電鉄山下駅前「山下駅」バス停より西能勢線73系統に乗り「山辺口」バス停にて下車。
「山辺口」バス停より徒歩約40分。
一般財団法人 大阪ラスキン・モリスセンター 理事および監事名簿(令和7年7月1日時点)
財団の体制は右記のとおりです。
すべての役員は役職に関わる業務を無償で担い、センターで得られた利益を分配することは一切ありません。